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Part1, Part2に引き続き、以下の著書についてご紹介します。
前回の記事を読んでない方は、こちらを読んでいただけると嬉しいです。
Part 1 (Aimの法則、Boardingの法則)
Part 2 (Communicationの法則)
Decisionの法則
どのように意思決定をしていくかは、チームに対して大きい影響を与えます。
チームの意思決定には、3つの方法があります。
- 独裁
- 多数決
- 合議
特徴としては、
「合議」から、「多数決」、「独裁」の順で、メンバーの納得感を得づらくなる一方、時間がかからなくなります。
合議にはスピードが求められます。
本書では以下の4つから構成されるKT法というものが紹介されています。
- 状況分析(SA:Situation Appraisal)
- 現在の置かれた状況の中で、優先順位をつけて取り組むべき課題を作成すること
- 問題分析(PA:Problem Analysis)
- 状況分析の結果を細分化し、問題の真の原因を突き止める作業
- 決定分析(DA:Decision Analysis)
- 複数の対策の選択肢から最適案を決定するプロセス
- 選択肢を選ぶための基準を出すことが重要
- 潜在的問題分析(PPA:Potential Problem Analysis)
- 決定した対策を行うことによって起こりうるリスクを想定する
選択基準を設定し、その基準に優先順位をつけ、選択肢を出し、最適なものを見つけていくというプロセスで高速化を図りましょう!
独裁は、否定的な目で見られることもあると思いますが、「正しい独裁」はチームを幸せにします!
これらは、時と場合によって使い分ける必要が出てきますが、
ただ一番重要なのは、意思決定をしたらそれが正解かどうかではなく、正解にしちゃうように動いていくことだと思います!
Engagementの法則 (共感想像)
エンゲージメントとは、チームと個人が一体となって、双方の成長に貢献しあえる関係というイメージです。
エンゲージメントを高めるには、モチベーションを高める必要があります。
どんなプロでもモチベーションに左右されてしまいます。
エンゲージメントを高めるための4Pと言うものが紹介されています。
- Philosophy(理念・方針)
- Profession(活動・成長)
- People(人材・風土)
- Privilege(待遇・特権)
この4つのどこに共感させるかによってチームの色が変わります。
例えば、マッキンゼーは「Profession」の魅力で束ねています。
多くの社員は、「若いうちから難しくて、大きくて、新しい仕事ができる」と言う動機で動いています。
エンゲージメントには、方程式があります。
エンゲージメント = 報酬・目標の魅力(やりたい) × 達成可能性(できる) × 危機感(やるべき)
例えば、マッキンゼーのような「Proffesion」型のエンゲージメントの場合は、
- 「企業を変革するプロジェクトを実現する」と言う目標を定め(報酬・目標の魅力)
- 「プロジェクト内の役割(アソシエイト・コンサルタント・PM)等のプロセスにわけ(達成可能性)
- 期待に沿えない場合に役割の制限をする等のペナルティを課します。(危機感)
もしメンバーのエンゲージメントが上がらない場合に、リーダーの責任にするのではなく、このようなプロセスを仕組みとして埋め込んでみましょう!
チームの落とし穴
最後に、チームが崩壊してしまう落とし穴を紹介します!
「自分一人くらい」という落とし穴
これは経験がある人もいるんではないでしょうか。
チームが大きくなるにつれて、「誰かがやってくれる」などと考えてしまう状態ですね。
これを防ぐためには、メンバーの当事者意識が重要になります。
これを与えるには3つのポイントがあります。
- 人数: 少なければ少ないほど、個々の当事者意識は高まる
- 責任: 責任の所在が曖昧になると、当事者意識は下がる
- 参画感: 様々な意思決定が自分とは無関係な所で行われると、チームが他人事に思えてしまう
「あの人が言っているから」という落とし穴
これは以前、記事でも紹介した「エージェント状態」ですね!
1分! 気付きノート #1
Decisionの法則で紹介した「独裁」を間違った形運用したり、多用したりするとこの落とし穴にハマりやすくなります。
Communicationの法則で紹介した「心理的安全」が醸成されてない場合も、ハマりポイントです。
「みんなが言っているから」という落とし穴
行動経済学で「行動バイアス」というよく聞くバイアスが提唱されています。
周囲の人と同じ選択をすることで安心感を得ようとして、判断力に影響が出てしまうものです。
この落とし穴にはまらないために、「雰囲気」を意識的にマネジメントする必要があります。
ネガティブな態度の人がマジョリティになると、一気にそっちに傾くので注意が必要です。
「あの人よりやっているから」という落とし穴
行動経済学で「参照点バイアス」というバイアスも提唱されています。
最初に提示された数字や印象が強く残り、そのあとの行動に影響を及ぼすものです。
本来100のパフォーマンスを出せる人が、隣のチームメンバーが60しか出していないのを見て、自分も60でいいやとなってしまうような状態です。
この落とし穴を防ぐために「基準」を用意しましょう!
チームとしての「基準」を明確にし、メンバーの成果や行動を参照点にするようにしましょう。
最後に
チームを作るというのは、本当に大変なことなんだなと思い知りました!
いいチームを作れるよう、いきなり全ては大変なので、できるところから徐々に取り入れていきたいですね!
伝えたいことが多すぎて長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただき
ありがとうございました!